車検の仮ナンバーって?交付理由などを解説

ある日、自分の車の車検切れに気づいた際、急いで車検を受けたくても車検切れの車は動かせず困った! そんな時、役所や出張所で申請することで取得できる「仮ナンバー」というものがあるのをご存じですか? このナンバーがあれば、一時的に公道での車両走行が認められます。今回はそんな「仮ナンバー」ついて、詳しくお伝えしていきます。
1. 仮ナンバーがつく理由
まず、「仮ナンバー」とは一体どういうナンバーかというと、「車検の有効期間が切れ、一時的なナンバーを交付された状態」です。
車検切れの理由以外にも「ナンバープレートの盗難・破損時」や「抹消登録済みの廃車をもう一度走らせるため」などに使用する場合もあります。
車検切れの事由の場合は、車検切れになってしまった車両を走らせなければいけない事情がある場合のみ、一時的に走行を認められるナンバーです。
1-1. 車検切れの車両を公道で走らせるのは法律違反
車検が切れているということは、そのまま公道を走ってしまうと法律違反となります。そしてもし捕まってしまうと、車検を受ける以上の罰金や罰則を与えられ、自賠責保険が切れていた場合、さらなる罰金・罰則が待ち受けています。
「ちょっとの距離だから」と車検切れの車両に乗る人もいるかもしれませんが、大きなリスクがあることを忘れてはいけません。
2. 仮ナンバー取得方法と費用
では、仮ナンバーを取得するにはどうしたらいいのでしょうか。また、費用はどの程度かかるのでしょうか。仮ナンバー取得方法と合わせて、車検までの手順の流れをお伝えします。
2-1. 仮ナンバーの前に車検を通す準備を
せっかく仮ナンバーを取得しても、車検の準備をしておかないと、いざ車体をどこに持っていけばいいのか迷ってしまいます。まずは車検を行う場所を決め、事前に予約しておきましょう。
業者に依頼する場合、車をいきなり持ち込んでも、当日受付をしてもらえないケースが考えられます。仮ナンバー取得前に必ず事前予約を行いましょう。
2-2. 仮ナンバー取得のために必要なもの
車検場所の予約をしたら、まずあなたがお住まいの市区町村役場まで行きましょう。そこでは以下の書類が必要になります。
・申請書(自動車臨時運行許可申請書):申請書は市区町村役場・陸運局(運輸局・支局)にて入手することができます。
・自賠責保険証:車検切れの場合、これも共に有効期間が切れているパターンが多いので、まずは有効期間を確認しましょう。自賠責保険が切れていると、仮ナンバー申請ができないので注意が必要です。自賠責保険の有効期間を過ぎていた場合は、保険更新を事前に行ってから仮ナンバーを申請します。
上記以外に、車検証・印鑑(認印)・運転免許証(必要な時もあるので注意)を用意し、仮ナンバーの申請費用(750円程度)を支払うと、仮ナンバーを取得できます。
2-3. 仮ナンバーの用途と有効期限
仮ナンバーは、あくまで車検を受けるために一時的な運行を許可するもので、決して「継続した運転を許可するもの」ではありません。仮ナンバーを申請する際は、その走行ルートなども記入して申請するため、別な用途での使用は不可能です。
また、仮ナンバーには有効期限があり、自治体によって変わりますが、1日~最大でも1週間以内しか許可されません。仮ナンバーの申請は、車を移動させる前日および当日しか申請が出来ないので、こちらも注意が必要です。
前述したように、車検の事前予約など準備を整えてから、仮ナンバーの申請を行いましょう。
3. 仮ナンバーは返却義務あり
仮ナンバーは、定められた有効期間以内に返却しなければいけません。万が一返却を怠り、有効期間を過ぎると、懲役6ヶ月以下・又は30万円の罰金が科せられるのでご注意下さい。
3-1. 仮ナンバーを紛失・盗難・破損した場合
万が一仮ナンバーを紛失・盗難・破損した場合は、即座に警察署へ届け出ましょう。
その後、仮ナンバーを申請・発行した市区町村役場で、「臨時運行許可証及び、番号標亡失・毀損届」を提出する必要があります。この届を提出する際、警察署と届けを出した方の生年月日と受理番号が必要になるので事前に控えておきましょう。
また、紛失・破損どちらの場合も、2,000円程度の弁償金が発生します。
4. 車検切れを防ぐために
この記事を読んで頂けたらわかる通り、車検が切れてしまうと、その後の手続きはとても煩雑であり、「こんなことになるなら事前にしっかり確認しておけばよかった」と感じる方も多いかと思います。
車検切れで走行していた場合の罰則も厳しく、「ついうっかり忘れてしまった」では済まない事態になるので、注意が必要なのです。
車検は新車で購入した場合はディーラーから届くハガキで気が付くことできますが、そうでない場合は、自分で管理することが必要です。では、この「ついうっかり」の車検切れを防ぐためにできる予防策はないのでしょうか。
4-1. 車検証をまめに確認
この記事を読んでいる段階で不安を感じている方は、すぐにお持ちの車検証を確認してみましょう。車検証には次回の車検までの期間がきちんと記載されているので、この機会にぜひご確認下さい。
4-2. スマホなどのカレンダーアラーム機能を利用する
スマホのカレンダーアプリを利用して車検満了日の3~4ヶ月程前にアラームを設定しておきましょう。
車検場所によっては、早めの予約で割引ができる「早割」を受けることもできます。
4-3. 最終的にはアナログな方法が一番
それでも忘れてしまいそうだという方は、車内の目につく場所に、車検予約日を記載したシールなどを貼りましょう。デジタルが苦手だという方にはおすすめです。乗るたびに確認するように習慣づけるとよいでしょう。その場合はシールがはがれないようご注意ください。
5. まとめ
仮ナンバーについての理解を深めることはできたでしょうか。仮ナンバーはそもそも車検切れなどが発生しない限り、利用する機会がほとんどないものです。
いざ利用するとなると、たくさんの手間がかかってしまうので、事前に車検切れが発生しないように、ご紹介した対策を実行してみてはいかがでしょうか。
イエローハットで車検の事前見積り予約
全国のイエローハットの店舗では、事前の車検見積り予約を受け付けています。
車検見積りは全て無料で、コールセンターにお電話いただければ工場の空き状況も確認する事ができます。また、車検費用を少しでも安く抑えたいという方には、豊富な在庫システムからお客様の予算に合わせた部品をご提案いたします。
一般の方には、車検の見積り書を見ても必要な整備か、必要な部品交換か、など判断し辛いと思いますが、イエローハットの車検担当者はお客様の許可なしに過剰整備や部品交換は致しません。全てお客様と相談のうえ、見積りを作成するため安心して任せる事ができます。ぜひ、イエローハットの車検見積りをWEB予約でお得に試してみてください